1333年7月4日(旧暦:元弘3年5月22日)、激しい朝廷軍との戦いの末、追い詰められた時の得宗北条高時(
14代執権)と16代執権北条守時を始めとする北条氏一族と、その家臣870余名は北条氏の菩提寺「東勝寺」にて自刃したと伝わります。
その東勝寺の跡地裏にひっそりと佇むのが、自刃した家臣870余名の墓所と言われる「腹切やぐら」。
腹切やぐらの目の前はハイキングコースの入り口となっているため時折ハイカーが通りますが、ハイキングコースから少し外れた腹切やぐらへと足を踏み入れないように、こちらを管理する宝戒寺さんによって『霊処浄域につき参拝者以外の立入を禁ずる 宝戒寺』と立て札が立てられています。
陽の当たらない山の麓にあって、いつでもヒンヤリと湿気を含んだ空気で満たされ、鬱蒼と茂るシダなどが妖しい雰囲気をさらに引き立たせます。ハイキングコースからやぐらの中を覗いてみると何本もの卒塔婆が置かれ丁寧に供養されているのが分かります。
歴史と位置関係をおさらいしてみましょう。
北条氏の執権が代々住んでいた場所に鎌倉幕府滅亡後に供養として立てられたのが宝戒寺。その裏山の麓にあって北条氏一族の菩提寺だったのが東勝寺。東勝寺で鎌倉幕府は滅び、その東勝寺で自刃した家臣らを祀るのが腹切やぐら。
冷やかしで訪れてはいけない場所ですが、紛れもない歴史の一ページが刻まれた場所。訪れた際には供養の気持ちで必ず手を合わせましょう。
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腹切やぐら |
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〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町3丁目 |
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JR鎌倉駅東口、江ノ島電鉄鎌倉駅より徒歩10分。 |
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特に規定はありませんが、近隣住民の迷惑にならないよう心がけましょう。 |
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なし |
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撮影自由 |