大町四つ角交差点のほど近く、お肉屋さんの角を曲がり小さな路地へ入った住宅街の中、静かに佇む教恩寺があります。観光客が多いメジャーな鎌倉の寺院とは一線を画していて、実に静かな時間が流れています。十六羅漢が彫られた山門をくぐると緑に包まれた境内があります。桜の木が視界を遮るように参道に枝を伸ばしていて、これをくぐって本堂へと参拝します。境内は本堂と庫裏、墓苑があるのみです。庫裏の前にはよく手入れされた美しい庭園があり、眺めているだけで癒されます。境内は自由に参拝できますが、本堂はわずかな隙間が開けられているだけで、堂内の参拝はできません。
当初、教恩寺は材木座にある光明寺境内にあった寺院でした。室町時代後期に後北条氏の全盛期を築いた北条氏康(ほうじょううじやす)が開基とされ、開山に知阿上人を招いています。その後、光明寺の末寺だった善晶寺が廃寺となり、その跡地にうつされたのが延宝6年(1678年)のこと。それが現在の教恩寺が立つ場所です。
時は少し戻り、平安時代の末のこと。平氏が滅亡したときに平清盛の五男である平重衡(たいらのしげひら)は捕らわれの身となり鎌倉に連行されました。その時重衡に源頼朝が「平氏の冥福を祈るように」と与えたとされるのが御本尊の阿弥陀三尊と伝わります。鎌倉三十三観音の十二番札所である聖観世音も本堂内に祀られています。
※参考文献 山越実 「鎌倉古寺歴訪 みほとけの祈り」かまくら春秋社 平成29年4月5日 発行
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中座山大聖院教恩寺(ちゅうざさんたいしょういんきょうおんじ) |
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時宗 |
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〒248-0007 鎌倉市大町1-4-29 |
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鎌倉駅の方から来ると、大町四つ角の手前にあるお肉屋さんの角を左に曲がり細い路地に入ります。住宅街の先に教恩寺の山門があります。 |
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御朱印は9:00〜16:00 |
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無料 |
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0467-22-4457 |
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なし |
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なし |
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境内撮影可 |
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教恩寺は鎌倉三十三観音巡礼の十二番札所でございます。ここ教恩寺では御本堂に祀られた「聖観世音」にお参りしましょう。