妙本寺の前から住宅街の細道をしばらく歩いていくと、まずはぼたもち寺、続いて八雲神社が見えてきます。鎌倉幕府以前よりこの地にあり続ける由緒ある神社です。
鎌倉には八雲神社と名の神社が4つありますが、こちらは大町にある八雲神社です。日本古来の神道と仏教の混じった「祇園信仰」の神社で、総本社は京都にある八坂神社です。八雲神社の裏山は、祇園信仰にちなんで「祇園山」と呼ばれます。神社の社殿右脇から伸びる細い階段は、裏山を通る「祇園山ハイキングコース」の入口となっています。
1081年頃、鎌倉で疫病が流行した時に、通りかかった神羅三郎義光が京都の祇園社を勧請したのが現在の八雲神社の始まりです。明治維新の神仏分離以前は、「鎌倉祇園社」と呼ばれていました。厄除けの祇園さまとして古くから崇拝されてきたのです。毎年7月の二週目から行われる「鎌倉祇園大町まつり」は3日間かけて盛大に行われます(鎌倉祇園大町まつり公式サイト:http://www.kamakura-omachi.jp/)
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八雲神社(やぐもじんじゃ) |
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〒248-0007 神奈川県鎌倉市大町1丁目11−22 |
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鎌倉駅東口から徒歩10分。鎌倉駅東口のターミナルを出て若宮大路を横断し海側へ進みます。スルガ銀行の角を左折し突き当りを左折して妙本寺の総門前まで進んだら右折します。しばらく歩くと左手に八雲神社が見えてきます。 |
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いつでも可 |
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無料 |
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0467-22-3347 |
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なし |
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なし |
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境内撮影可 |
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◼︎名称:八雲神社(やぐもじんじゃ)
◼︎御祭神:須佐之男命(スサノオノミコト)、奇稲田姫命(クシナダヒメ)、八王子命
◼︎創建:永保年間(1081年-1083年)
八雲神社が建てられたのは鎌倉時代よりも遥か昔にさかのぼります。新羅三郎義光が後三年の役で苦しむ兄を助けるため北上する途中、鎌倉に入りました。当時の鎌倉では疫病が流行し住民が苦しんでおり、それを救うため新羅三郎義光は京都の祇園社を勧請しました。すると疫病はおさまり、それ以降「祇園さま」として深く信仰されるようになりました。明治時代以前は「鎌倉祇園社」と呼ばれていましたが神仏分離により「八雲神社」と改められました。
大町の住宅街の中に佇む八雲神社。その参道は日本の古き良き姿を今に伝えています。UNIQUELY鎌倉的に最もおすすめな八雲神社の景色です。
社殿前に堂々と構える2つの立派な天水盤です。東京オリンピックの聖火を鋳造した鈴木文吾氏が作成しました。天水とは雨水のことで、天水盤は古くは雨水を溜めるのに使われてきました。
主祭神の須佐之男命、奇稲田姫命、八王子命が祀られています。ハイキングで訪れた方も必ず社殿には参拝しましょう。
社殿の左側にあるのが境内にある三社です。お堂の中に3つ並んでいます。そのさらに左奥手には石塔や狐が多数祀られ「開運 厄除け祈願」と書かれた赤いのぼり旗とともに神聖な雰囲気を醸し出しています。
社殿の左側にある建物が宝物殿です。盛大に毎年行われる大町まつりの神輿などが収められています。古いものでは万延元年(1860)の神輿もあります。窓越しに拝観可能。
新羅三郎義光の手玉石が御神木の前に置かれています。祇園社を勧請したことで疫病を退散させた新羅三郎義光ですから、強力な厄除けの効力があるかもしれません。
境内への入り口付近にいることからおそらく道祖神として祀られていると考えられる猿田彦大神です。道祖神は参拝者の往来を見守りつつ、悪いものが境内へ入らないように結界の役割も担っている神様です。
境内の右奥には三峰神社と御嶽神社があります。ハイキングコースとなっている道が右脇にありますが、細長い階段を上った先が二社がある場所です。
八雲神社の境内奥から続く階段の先は、ハイキングコースになっています。意外と急な坂を上がり尾根を歩いて行くと、宝戒寺の裏手に出ます。