高徳院と聞いても分からない人がほとんどなのですが、国宝の鎌倉大仏さまがいらっしゃるお寺です。奈良の大仏さまと比べると背丈も小さくインパクトに欠けるなんて声も聞いた事がありますが、鎌倉大仏さまがすごいと言われる由縁は当時とほぼ変わらないそのままの姿でこの地に座り続けているからなのです。とはいっても、定期的に補修・保全工事がなされてきたからこそ今のお姿があるわけです。一番最近では、2016年の1月から約3ヶ月かけて全面保存修理工事がなされました。これは約50年ぶりの修理でした。
1252年(建長4年)に大仏さまの創立がはじまったという記録が残っており、当時は大仏殿に納められていたとされています。室町時代の地震と津波によって大仏殿が倒壊して以来500年もの間、外に座り続けてこの地を見守ってくれているのです。日本人の良いところ悪いところ、全て見てきた大仏さま。この先も何百年と人々を見守っていってくれることでしょう。
いつお目にかかっても、修学旅行生や海外旅行客で大賑わいの大仏さま。季節ごとの花々との姿も見どころの一つです。鎌倉を巡る上で一度は必ずお会いして頂きたい鎌倉大仏さまです。
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鎌倉大仏殿高徳院(大異山高徳院清浄泉寺) |
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浄土宗 |
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〒248-0016 鎌倉市長谷4-2-28 |
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徒歩:江ノ島電鉄長谷駅より徒歩8分 バス:鎌倉駅西口より京急バス「梶原行」「大船行」、江ノ電バス「藤沢行」「桔梗山行」乗車、「大仏前」下車徒歩1分 |
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4〜9月 8:00〜17:30 10〜3月 8:00〜17:00 大仏胎内拝観時間 8:00〜16:30 |
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大人、中高生200円 / 小人150円 30名以上の団体割引あり 別途大仏胎内20円 |
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0467-22-0703 |
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http://www.kotoku-in.jp |
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近隣にコインパーキングあり 観光バスも駐車可能 |
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あり |
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撮影OK / 三脚禁止 |
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キャリーケースに入れての同伴のみOK |
鎌倉大仏は高徳院の御本尊・釈迦如来さまです。鎌倉時代に僧浄光が民衆の浄財を集めて作ったと言われています。しかし詳しいことがよくわかっていない、謎めいた大仏さまでもあるとも言われます。大仏殿が倒壊して以来500年以上もの間、露座の大仏さまとして鎌倉の街を見守っています。造立当初のままの姿を保っている、とても貴重な大仏さまです。
高徳院のホームページによれば、15世紀中頃に漢陽(現ソウル)王宮内で建てられたと伝えられているもので、これを所持していた日本の資産家より譲り受けたものだといいます。大陸然とした朗らかさが感じられます。この観月堂に、観音様が祀られていて、鎌倉三十三観音霊場、第23番札所に指定されています。
大仏さまはかつて、大仏殿なる建物の中にいらっしゃいました。その建物の礎となっていたのがこの礎石です。
東日本大震災で犠牲となった方たちの魂を鎮めるための「万灯会」。いつくもの灯が灯り、お坊さんたちの「般若心経」が厳かに境内に響きます。
ハスの花の花弁です。どうらやお金が足りなくて完成には至らなかったようです。
1890年に来日しその直後に鎌倉を訪れたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が、後日その時に見た大仏様の印象を「日本人の微笑」にこう書いています。
(以下引用)「深く、静かにたたえられた水のように穏やか」といわれる大仏様の慈顔に、込められているものは、かつて人の手が作り出した、他のどんなものにも比べることのできない「こころの安らぎこそ、最高の幸福である」(法句経)という、永遠の心理であろう。